
中学受験の社会(地理分野)で関東地方の農業に関してポイントとなるところをまとめました。
関東地方には全国有数の農業県があり、農業生産がさかんです。
しっかり整理して覚えるようにしましょう。
関東地方は関東平野での畑作がさかんですが、その中でも千葉県と茨城県は全国有数の農業県となっています。野菜の生産額ランキングで見ると、千葉県が全国2位、茨城県が全国3位です。
(参考記事:野菜生産額の都道府県ランキング)
千葉県 | 茨城県 |
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いずれも2018年。
(データ出所:農林水産省「グラフと統計でみる農林水産業」)
お米は利根川下流域での早場米の生産がさかんで、生産額では茨城県が全国4位となっています。
関東地方の農業で覚えておきたいワードは近郊農業と抑制栽培です。
近郊農業とは、大都市(消費地)に近いメリットを生かして野菜や草花を生産すること。
神奈川県(三浦半島)や千葉県など東京都に近いところがさかんです。
また、近郊農業でつくられる農産物は、生鮮野菜のような鮮度が求められるものが多いのが特徴です。これは生産地から消費地までが近いため、輸送の時間が短くて良いことによるものです。
抑制栽培とは、主に春に出来る野菜を時期外れの夏に出荷すること。
群馬県にある嬬恋村のキャベツ(高原野菜)が特に有名です。
群馬県は、ほかにキュウリが2位、ナス、レタス、はくさい、ほうれん草が3位です(2018年)。
(データ出所:農林水産省「グラフと統計でみる農林水産業」)
北関東の3県(群馬県、栃木県、茨城県)が収穫量で全国1位、2位、3位となっている農作物はコンニャクの原料となる「こんにゃくいも」です。
特に1位の群馬県でつくられており、全国の収穫量の93.2%にあたります。
千葉県と茨城県は採卵鶏(卵用の鶏)の飼育羽数が全国1位、2位です。
採卵鶏 | ブロイラー | |||
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順位 | 都道府県名 | 割合 | 都道府県名 | 割合 |
1位 | 茨城県 | 8.4% | 鹿児島県 | 20.1% |
2位 | 千葉県 | 6.7% | 宮崎県 | 19.2% |
3位 | 鹿児島県 | 6.5% | 岩手県 | 16.6% |
4位 | 岡山県 | 5.6% | 青森県 | 6.1% |
5位 | 広島県 | 5.1% | 北海道 | 5.2% |
採卵鶏(卵用の鶏)は2019年の飼養羽数。
ブロイラー(肉用若鶏)は2014年の出荷羽数。
(データ出所:農林水産省「グラフと統計でみる農林水産業」)