中学入試問題の社会で頻出テーマの「輪中」について、その場所や特徴を目で見て覚えられるようにまとめました。
最近の入試問題では、地図や図と組み合わせた問題がよく出されます。
「輪中」も用語として覚えておくのではなく、地図や図で理解しておきましょう。
輪中は日本に何か所かありますが、その中でも有名なのが岐阜県の海津市です。
場所は岐阜県の南西部。
愛知県と三重県に挟まれた地域で、木曽三川の下流域になります。
ちなみに海津市から北西方向に行くと関ヶ原があります。
関ヶ原の戦いで有名な場所ですね。
歴史との関連問題に気をつけましょう。
海津市は海抜ゼロメートル地帯が多くなっています。
教科書などにも、そのような記述があると思います。
これを地図で確認してみます。
(地理院地図から作成)
上記の地図で青くなっているところが海抜ゼロメートル地帯です。
(海抜ゼロメートル地帯…海水面よりも低い土地のこと)
海水面より低いのになぜ海水が入ってこないのか?
それは、堤防が築かれているからです。
その堤防で囲われた地帯を輪中と呼びます。
輪中のようすがわかるような断面図(標高図)を確認してみましょう。
上記は海津市のある地点の断面図です。
標高がわかる部分を拡大したのがコチラ。
(地理院地図から作成)
海抜ゼロメートルのところに横線が引かれています。
この線よりも下になっている場所が何か所かありますよね。
上の図では「−0.5m」と表示されています。
これは海水面よりも0.5m低いという意味です。
グラフの両端が高くなっていることに気づくでしょうか。
この部分が堤防です。
この堤防により海水が入ってくるのを防いでいるのです。
で、この堤防に囲われている地域が輪中になります。