中学受験(2024年)での時事問題対策

中学受験(2024年)での時事問題対策

時事問題対策で中学受験勉強の総仕上げ

2023年時事問題の中から2024年の中学入試でテーマとなりそうなトピックを問題にしました。
解説とあわせてチェックしてみて下さい。

中学受験生向け時事問題ワンポイントチェック

Q1.ことし(2023年)からユーロ圏に加わった国は?

【時事問題の正解】クロアチア

クロアチアがEUの単一通貨ユーロを1月1日から導入しました。

 

Q2.世界遺産に登録された「黒海の真珠」とも呼ばれるウクライナの都市は?

【時事問題の正解】オデーサ(オデッサ)

 

Q3.ロシアが3月に履行を停止した条約は?

【時事問題の正解】新戦略兵器削減条約(新START)

ロシアは11月に包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准も撤回しています。

 

Q4.ことし3月に国民栄誉賞を受賞した人物は?

【時事問題の正解】国枝慎吾

国枝選手は車いすテニスで四大大会とパラリンピックで優勝しています。

 

Q5.プーチン大統領に逮捕状を出した国際裁判所の名称は?

【時事問題の正解】国際刑事裁判所(ICC)

個人の国際犯罪を裁くのが国際刑事裁判所(ICC)で、国家間の紛争を解決するのが国際司法裁判所(ICJ)です。

 

Q6.「地方創生」目的で3月に京都へ全面移転となった省庁は?

【時事問題の正解】文化庁

省庁の地方移転で全面移転は文化庁のみ。ほかに消費者庁が徳島、総務省(統計局)が和歌山に一部移転を実施済みです。

 

Q7.ことし4月に発足した新しい省庁は?

【時事問題の正解】こども家庭庁

文部科学省、厚生労働省、内閣府、警察庁にわかれていた子どもに関する施策を一本化することが目的です。

 

Q8.ことし4月にNATO(北大西洋条約機構)に加盟した国は?

【時事問題の正解】フィンランド

フィンランドの加盟によりNATOは31か国に。スウェーデンの加盟が決定すると32か国になります。

 

Q9.ことし4月に国内全原発の稼働を止め、脱原発を実現した国は?

【時事問題の正解】ドイツ

ヨーロッパではドイツが脱原発に対し、フランスは原発依存度が高いのが特徴です。

 

Q10.日本からユネスコ「世界の記憶」に新たに登録されたものは?

【時事問題の正解】円珍文書

円珍は平安時代に中国(唐)に渡った僧。

 

Q11.南米ペルー沖の海水面が高温になる現象を何という?

【時事問題の正解】エルニーニョ現象

ことしはエルニーニョ現象が発生したことで、世界各地で異常気象が観測されました。

 

Q12.ことし7月にユネスコに復帰した国は?

【時事問題の正解】アメリカ

アメリカはトランプ大統領時代の2018年に「反イスラエル的」との理由でユネスコを脱退していました。

 

Q13.ことし7月にTPPへの新規加盟が承認された国は?

【時事問題の正解】イギリス

イギリスは発足時の11ヵ国以外で初めてTPP(環太平洋パートナーシップ)協定への加入が認められた国です。

 

Q14.月面着陸に成功した世界で4番目の国は?

【時事問題の正解】インド

ことしの8月にインドが旧ソビエト連邦、アメリカ、中国について月面着陸に成功した4か国目の国となりました。

 

Q15.ことし9月に新設された感染症対応の司令塔機能を担う組織は?

【時事問題の正解】内閣感染症危機管理統括庁

ことしの5月には新型コロナウイルス感染症の位置づけが「2類相当(新型インフルエンザ等感染症)」から「5類」に変更になりました。

 

Q16.「一帯一路」からの離脱を正式に表明したG7の国は?

【時事問題の正解】イタリア

「一帯一路」とは中国主導による巨大な経済圏構想です。

 

2024中学入試で狙われそうな時事問題トピック

中学入試では時事問題に関連した出題も定番となっています。
試験問題にヤマを張るときの参考にしてみて下さい。

 

将棋で藤井聡太八冠が誕生

ことしは将棋の藤井聡太竜王が名人と王座を獲得。八大タイトルすべてを保持する「八冠」となりました。将棋の名人位は江戸時代から続くタイトルでもあります。

 

徳川将軍のなかにも将棋を好んでいた人物もいるため、将棋の名人位と関連づけて江戸時代の歴史に関する出題があるかもしれません。いくつかトピックをまとめました。

  • 将棋の初代名人は1612年〜34年の大橋宗桂(おおはし そうけい、初代)
  • 江戸時代の名人は家元制で大橋本家、大橋分家、伊藤家の中から選ばれていた
  • 将棋を最も愛好していたのは第10代将軍(在任:1760年−1786年)の徳川家治
  • 徳川家治の時代は、老中の田沼意次が政治の実権を握っていたとき

 

ワールドカップでの優勝国に関する出題

ことしはラグビー、バスケットボール、女子サッカーのワールドカップがありました。
それぞれの優勝国は、こちら。

  • ラグビーW杯優勝…南アフリカ
  • バスケットボールW杯優勝…ドイツ
  • 女子サッカーW杯優勝…スペイン

この3か国と日本の各種データを並べて、どの国のことか答えよという出題が予想されます。地理分野で統計データから国をあてる出題と言うのは定番です。一覧表でチェックしておきましょう。

 

日本 ドイツ スペイン 南アフリカ
陸地面積(万平方km) 36.4 34.8 49.9 121.3
森林割合(%) 68.4 32.7 37.2 14.1
人口(千人) 126,146 83,329 47,364 58,802
一人世帯の割合(%) 38.0 37.3 23.2 27.6
出生率(千人あたり) 6.6 9.1 7.4 20.3
穀類自給率(%) 32.7 100.8 56.6 76.2
小麦自給率(%) 15.7 125.2 54.2 44.0
野菜類自給率(%) 81.5 41.0 216.1 106.3
肉類自給率(%) 61.0 129.1 152.2 89.1
果実類自給率(%) 51.1 32.4 158.6 206.4
電力発電量に占める火力の割合(%) 76.1 54.9 42.9 87.9
電力発電量に占める水力の割合(%) 8.4 4.2 9.8 2.3
電力発電量に占める原子力の割合(%) 6.1 12.3 21.4 5.2

データ出所「世界の統計」。人口、出生率は2020年、自給率、電力発電量に占める割合は2019年。

 

インドの人口が世界一に

ことしインドの人口が中国を抜いて世界一になりました。中学受験で人口に関するものでは人口ピラミッドが定番です。インド、中国など主な国の人口ピラミッドを掲載しておきます。

 

人口ピラミッド(インド) 人口ピラミッド(中国)
人口ピラミッド(米国) 人口ピラミッド(日本)
人口ピラミッド(ドイツ) 人口ピラミッド(スペイン)
人口ピラミッド(南アフリカ) 人口ピラミッド(世界)

データは2020年。「世界の統計」をもとに作成。

 

地球温暖化から地球沸騰化へ

ことしの夏も猛暑でしたよね。日本だけではなく、世界各地でも記録的な猛暑が観測されています。国連のグテーレス事務総長は会見で「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」とも述べています。

 

中学受験対策では「地球沸騰化」がキーワードとなりそうです。
時事問題と絡めたポイントはこちら。

  • 国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)がドバイで開催(中東では初)
  • 日本の歴代最高気温は41.1℃で、浜松(静岡県)と熊谷(埼玉県)で観測
  • 世界の歴代最高気温はアメリカのデスバレーで1913年7月10日に観測された56.7℃

 

気候については雨温図が中学入試での定番です。

日本の主な都市について下記ページにまとめています。要チェック!

 

広島サミット開催

G7サミット(主要7か国首脳会議)が5月に広島で開催されました。日本でG7サミットが開催されたのは2016年の伊勢志摩サミット以来です。日本でサミットが開催されたときの首相を覚えておきましょう。

G7とは、日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、イタリアの7か国のことです。

 

日本開催 日本の首相
1979 東京サミット 大平正芳
1986 東京サミット 中曾根康弘
1993 東京サミット 宮澤喜一
2000 九州・沖縄サミット 小渕恵三
2008 北海道・洞爺湖サミット 福田康夫
2016 伊勢志摩サミット 安倍晋三
2023 広島サミット 岸田文雄

 

関東大震災から100年

2023年は関東大震災の発生から100年となりました。

 

中学入試では「次の選択肢の中から関東大震災よりも前の(または後の)出来事をすべて選びなさい」といった出題が予想されます。当時の時代背景を確認しておきましょう。

1914 第一次世界大戦
1915 中国に二十一か条の要求
1918 シベリア出兵、米騒動
1920 国際連盟の成立
1922 全国水平社の設立
1923 関東大震災
1925 普通選挙法、治安維持法の制定
1929 世界恐慌
1931 満州事変
1932 五・一五事件
1936 国際連盟を脱退
1936 二・二六事件

 

こども家庭庁が発足

2023年4月1日に新しい行政機関として「こども家庭庁」が発足しました。それまで厚生労働省や内閣府が行っていた子どもに対する政策を一元的に行うことが目的です。中学受験対策としては、子どもの権利について、その歴史などを整理しておきましょう。

 

すべての人は平等であり、それぞれが同じ権利を持つ

1948 世界人権宣言 世界人権宣言
1959 児童の権利宣言 子どもは子どもとしての権利を持つとする宣言
1989 子どもの権利条約 4つの原則(生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利)

子どもの権利条約1989年に国連で採択され、翌90年に発効しました。日本は1994年に批准しています。

批准とは、条約を国内で実行するための最終的な手続き、同意のこと。